仕事の任せ方タイトル画像

こんにちはSKSの井口です。

保育園、こども園の園長先生、主任先生、リーダーなど、職員育成を担当されている先生向けに、

「保育園のマネジメントの課題を解決する方法」をシリーズでお届けします。

第一回目の今回は「仕事の任せ方」について、みなさんと一緒に考えていきたいと思います。

部下への仕事の任せ方

私は保育園やこども園、幼稚園など保育施設の研修を全国の保育施設で行い、

5千人以上の参加者にマネジメントやリーダーシップなど人間力を高めるための研修を行いました。

保育施設で後輩指導、部下育成を担当されている先生方から

「後輩職員は強く言えば辞めてしまうし、優しく言ってもわかってくれない。」

「後輩への仕事の任せ方がわからない。」

という声をお聞きすることがあります。

後輩指導、部下育成について、多くのリーダー職員の方は悩まれているのではないでしょうか。

仕事の任せ方について悩んでいるみなさんのお役に立つと思いますので、

一緒に考えていきましょう。

ある法人のリーダー研修での一幕です。

ホワイトボードに書くイメージ

部下の仕事を上司が奪ってはいけない

「部下の仕事を上司が奪ってはいけない」

確かP.F.ドラッカーの何かの本にあった言葉だと記憶しています。

ホワイトボードに記入し、皆さんと一緒に考える時間を作りました。

質問の1つ目は、

「上司が部下の仕事を取ることの弊害」について。

皆さんから出た意見

  • メンバーが考えなくなる。
  • メンバーが指示待ちになる。
  • メンバー自身、仕事にやりがいを感じられなくなりそう。
  • メンバーが成長しない。
  • 言われたことしかできなくなる。
  • 仕事が楽しくない。
  • ある意味「楽」
  • 指示待ちになる。
  • 上司はその分一々指示しないといけなくて忙しくなる。
  • 上司の視点が目の前の仕事に行ってしまって忙殺される。等々。

まさにそのとおりだと思います。

では次に、

こんな弊害があるにも関わらず、何故「部下の仕事を奪って」しまうのか。」について意見を求めました。

皆さんから出た意見

  • 自分でした方が早くて確実だから。
  • すべて知っていたいから。
  • 任せきれないから。
  • 任せるのが不安だから。
  • そもそも部下を信用していないから。
  • 上司自身が「やっぱり私がいないと」と感じるから(承認欲求が満たされるから。)

そして意見を記載したホワイトボードを皆さんで眺めてもらうと、

皆さん少し神妙な顔をしていました。

思い当たるフシはもしかしたら誰にでもあるのかもしれません。

どう考えても、あまり好ましい状況を生みそうにはありませんね。

それでも、実のところ「このようにしてしまう上司」が非常に多いのも事実です。

皆さんは、知らず知らずのうちに部下の仕事を奪ってしまっていませんか。

サッカーチームに例えると

では、どうすれば良いのか/仕事の任せ方3つのポイント

上司が部下の仕事を「つい」奪ってしまう…この問題を解消し、部下に仕事を任せるには一体どうすれば良いのかでしょうか。

一般的には「責任と権限を与える」と言われています。

しかし、「つい、うっかり、権限を奪ってしまう」「権限を与えたところで後輩にはできない」と思っておられる方もいますよね。

それでも、職員には「責任と権限を与え」ないと成長しません。

後輩職員に責任と権限を与えるには、3つのポイントがあります。

ポイント1:「遠く」を見る。

それぞれの「役割と権限」を明らかにし、責任を与えるのですが、

問題は「近視眼」的になっていることです。

つい、目の前の仕事を追いかけてしまう。

サッカーに例えると、監督も含めてみんな一つのボールを追いかけて蹴っている状態です。

それではチームの戦術を指揮するものも、パスを受け取りシュートする者も、ディフェンスとして守る者もいなくなります。

みんなでボールを追いかけ回していても何も良いことがないですよね。

リーダーの役割は

「遠く」を見つめることです。

「つい近視眼的」に陥った時に、立ち戻る場を常に用意しましょう。

「遠く」を見つめるには、

自分自身とチームメンバー、それぞれの「役割」と「責任」を明らかにします。

そして、期待値も併せて、仕事を託すということです。

みんなが「つい」ボールを追いかけてしまった際は、

それぞれの「ポジション」に戻り、

「役割」と「責任・権限」を繰り返し伝えていくことが重要です。

ポイント2:「権限を委譲した」といって「あとはよろしく」ではない。

「任せる」ということと「放置する」「結果を待つ」ということは違います。

「役割と責任」を与え、仕事をさせるのですが、

常に進捗については目を光らせ、

しかるべきタイミングで「報告」を求め、

何故そう考えたのか?話を聞き、進捗を確認し、

しかるべき指導をします。

但し、ここで注意すべきは、

「微に入り細に入り動き方までを命令することはしない」

ことです。

与えた役割について、

本人はどう考え、何を行おうとしているのか、

詳細に報告を受け、

何故そうしたのか、

結果をどうしたいのか等々のやりとりを行い、

やや事前に問題を発見できれば考えさせ、

方向性の修正を自ら行うように誘導してあげる必要はあります。

仕事を任せるに際しては、予め「報告」を求める時期を共有しておくことも良いと思います。

「任せたところで出来ない」と仰る方の大半は、

もしかしたらこの工程を怠っておられるのかもしれません。

ポイント3:結果についてフィードバック、今後どうすれば良いかを共に考える。

結果が好ましい状態であれば、

当然その頑張りを認め、

成長したことを褒めてあげることが大切です。

また、さらにこうしたら良かった等についてメンバーが共に考え、

回答を出せるように促していけると良いと思います。

結果が思うようにいかなかった場合も、

何が問題だったのか、

今後何をどうすれば良いのか、

どこが成長できたかを一緒に見つめていくことで次へ繋げていくことが重要だと思います。

まとめ

「役割を明らかにし、責任を与える」頭では理解できていたとしても、

それを日常の業務の中で実践していくには、

ちょっとだけ意識しないといけない点がありそうです。

実は、微に入り細に入り指示を出し、ひとり忙しく駆け回っている上司を見る度、

「そんなに忙しいなら任せてくれたらいいのに」と半ばあきれながら見ていた経験が私自身あります。

実は「そんなリーダーは尊敬されない」のだということを肝に銘じておく必要があります。

自身のマネジメントスタイルを少し振り返ってみませんか。

部下が育たない理由は、実はこんなところにあるのだと思います。

株式会社SKSは人材育成コンサルティングと能力開発研修で
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